房総のホームドア事情
今回は模型の話ではありませんが…
近年「ホームドア」を設置する駅が増えてきています。
千葉県内のJR線では成田空港の2駅に設置されました。
ホームドアを導入するには、地上側のほか車両側にもホームドアに対応する機器を設置する必要があります。
空港2駅のホームドアは総武快速線の新小岩と形状は違うのものの同じ機器を使うタイプなので、E217系は既に搭載している機器を使えます。
機器を新たに追加する必要のある車両は、成田エクスプレス用のE259系と千葉発着の普通列車用の209系となります。
209系では、2019年の半ば頃から対応に向けた工事が始まりました。E259系は縁がないので知りません!
まず、運転台周りのホームドア機器の台座の設置と、窓上へのドアコック位置を表す▼印の貼り付けが行われました。いわゆる準備工事というやつでしょうか。
- その後、台座に機器を設置し運転席のモニタに「ホームドア対応」とのシールが書かれた編成が現れました。
↑編成札の真下にある箱がホームドア機器。 (2019.12.31 東金)
空港でのホームドア使用開始に向け、4両の全42編成がホームドアに対応するかと思われました。
※現在空港に行くのは4+4の8両だけであるため、6両編成には未施工です。つまり現在は空港出禁です(笑)
そして2020年3月に、空港2駅でのホームドアの使用が開始されました。が、
それ以降も準備工事のままの編成が残っています!しかも結構いる!
↑先程の写真と比べると編成札真下の機器が台座だけなのがわかる。このように機器の有無は外観からも判別できる。(2020.05 大網)
あれれ?
全て確認したわけではありませんが、たぶん42編成全てが準備工事はされていると思われます。しかし準備工事で留まっている編成がそれなりにいます。
なぜなのかよくわかりません。
ここで一つの仮説を立ててみました。
用意する機器本体を必要最低限にするため、ホームドアが無く機器が不要な房総方面(内房線・外房線・東金線)専用として、機器を設置していない編成がある程度いるのか。
総武本線⇔成田線や、内房線⇔外房線の運用はありますが、総武本線,成田線,鹿島線(ここでは北総方面とします)と房総方面では運用が分かれているはずです。
蘇我方面から千葉に来た列車が黒砂で折り返して佐倉方面の列車になる…という運用は(確か)ないはずです。
この運用形態なら、"北総方面専用"や"房総方面専用"の編成も作れます。
(実際、過去に115系を借り入れた際は総武本線・成田線専用だったようで)
北総方面で必要な数+予備以外は準備工事のままにして房総方面専用にすれば、空港に行く1日3往復のためにわざわざ42編成全てに機器を設置する必要がありませんし。
と予想し、実際に調べているところです。
この情勢なので調査が進んでいませんが、いまのところ
・準備工事のままの編成は総武本線では見ない
・房総方面は対応してたり、してなかったり(でも準備工事の方をよく見る)
の2点が有力です。
肝心の成田線の車両を調査できていませんが、総武本線と成田線は同じようなものなので…
統計としては調査数がまだまだ足りず、こうだ!とは言えませんが、やはり房総方面専用の編成が存在する可能性があります。
準備工事の編成は房総方面専用で、対応している編成はどこでもOKなのでしょうか。
では、なぜわざわざ準備工事をしたのか?
というのは
- 対応している編成が検査などで運用を離脱する際、機器を他の編成に移設できるよう準備工事だけをした(山手線などのTASC類と異なり、車両区で設置できるほど簡単な工事で取り付けられます)
- 実は機器が無くても、ルールで決まってる▼印があれば気合で入線できる(もしこうなら上記の仮説が崩れますが)
- 全編成分の機器が手配しきれなかっただけで、今後全編成に機器を設置する
などといった理由が考えられます。
まだよくわからないのでこれから地道に調べていきます。
こんなん調べてもしょうがないけど
ホームドア対応の有無を調べ編成表にまとめてみると、何かわかるかもしれません。
例えば準備工事の編成の傾向がわかれば、今後のE131系投入による置き換え対象が見えてくるかもしれませんし
ところで、E131系にもホームドアに対応する▼印があるそうです。
現時点で空港には入らないとのことなので、こちらも準備工事となる可能性があるでしょう。どうなるのか気になります。
なにか間違いがあればご教示ください。
何かわかったら更新します。
それでは